ニコニコ動画再生数、落ち穂拾い

先日の記事 

ニコニコ動画の再生数は減っていない - shibacowのブログ

は大変な反響があった。グラフが見づらかったので、Rを使ってもう少し見やすい図を作ってみた。

2011年から一日ごとの視聴数、投稿動画数、コメント数はこちらを利用した。

https://dl.dropboxusercontent.com/u/52083005/%E3%83%8B%E3%82%B3%E5%8B%95%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%80%85%E5%A4%89%E5%8B%95.xls

2015年は始まってまだ日が浅いので参考程度に見てほしい。

視聴数を年別に見る

前回の視聴数のグラフはところどころ外れ値の様な異常な値があったので、箱ひげ図を使って、平均や4分位の範囲内で、視聴数が増えているかどうか確認する。

視聴数でいえば、2011年から2014年の間に平均2000万から平均3000万視聴数へ増えている。

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動画投稿数を年別に見る

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同じように動画投稿数を見る。一日5千件から4千件ぐらいになっている。それ以外に、変動幅が少ないように見られる。

動画コメント数を年別に見る

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同じようにコメント数を見る。下げ止まった感がある。

箱ひげ図の作成には、RStudioを利用した。

Home - RStudio

ニコニコ動画の再生数は減っていない

はてブを見ていたら、ニコニコ動画の視聴者数wwwwwwwwwwwwwというタイトルのまとめブログを見つけた。 何でも、この一年でニコニコ動画の訪問者数が減っているとのことだ。

ニコニコ動画の視聴者数wwwwwwwwwwwww : 暇人\(^o^)/速報 - ライブドアブログ

この調査を受けて、それでは実際のニコニコ動画の再生数はどうなのか調べてみた。

ニコニコ動画では、このページhttp://www.nicovideo.jp/video_topで、総動画数総再生数総コメント数を調べることが出来る。 2011年よりこの数値をとっている。表示されるのは総再生数なので、一日ごとの差分を見れば、再生数がどの程度変動しているか分かる。

2011年からの一日あたりの動画再生数の変動

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2011/06/28からの一日あたりの動画再生数をグラフ化してみた。変動は大きいが2011年からだと一日平均2千万再生から3千万再生へ増えている。

2014年の1日辺り動画再生数の変動

上の調査だと2013/11からだったので2013/11からの動画再生数をグラフ化してみた。

Gyazo - f192b239897ad4fc64feb673797385cb.png

動画再生数で見る限り減っては居ない(増えても居ないけど)。

調査に疑問を持ったら別ソースを調べることも必要だ。

ついでなので、動画投稿数と動画コメント数も調べてみよう。

2011年からの一日あたり動画投稿数

Gyazo - 0610c865ef277eb39783300f93111dc1.png

一日あたりの投稿数は、若干下がり気味。

2014年の一日あたり動画投稿数

動画投稿数2011年と書いているのは2014年の誤り

Gyazo - 0824e9a4682710ff0eacb52761f9f336.png

2011年からの一日あたりコメント数

Gyazo - deb16cb6c3dbc71854607d93d7b17424.png

よく言われるがコメント数は右肩下がりだ。近年は落ち着いている。

2014年の一日あたりコメント数

Gyazo - a028e53c9213b75eb5c0aa527071cfda.png

2014年は落ち着いている。

上のまとめでは、ニコ動訪問者が半減したことになっているが、それはニコ動利用者が半減したことを意味しないと思う。

集計に使用した元データはこちらにある。

https://dl.dropboxusercontent.com/u/52083005/%E3%83%8B%E3%82%B3%E5%8B%95%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%80%85%E5%A4%89%E5%8B%95.xls

追記

再生数、動画投稿数、コメント数を、3週間移動平均にしていただきました。 あかんやつマンさん、ありがとうございます。

2014年下期ニコニコ動画で人気のタグを調べてみた。

2014年下期はどんなタグが人気だったか

ニコニコ動画人気タグランキングと言うサービスをやっている。週間、月間、半期、年間のそれぞれの期間のニコニコ動画における人気のあったタグを集計している。

集計期間は、7月1日から12月28日。動画のランキングから人気のあるタグを割り出した。

2014年下期の人気タグランキングを計測したので、それを紹介する。 2013年のまとめは、こちら

また、サムネイルはそのタグの中でもっとも見られた動画をあらわしている。冬休みに見て見てはどうだろうか?

2014年下期人気タグランキング

詳しい結果は、こちらで見られる。

順位 前回順位 増減 タグ
1 1 変わらず 実況プレイ動画
2 2 変わらず mikumikudance
3 5 ↑2 真夏の夜の淫夢
4 3 ↓1 ゆっくり実況プレイ
5 0 新規 MGS3
6 4 ↓2 艦隊これくしょん
7 7 新規 もっと評価されるべき
8 6 ↓2 艦これ
9 15 ↑6 音MAD
10 0 新規 GUILTYGEAR
11 14 ↑3 神回
12 20 ↑8 作業用BGM
13 10 ↓3 Minecraft
14 8 ↓6 初音ミク
15 21 ↑6 アブ
16 0 新規 野々村竜太郎
17 17 変わらず 投稿者コメント
18 0 新規 第13回MMD杯本選
19 0 新規 櫻井浩美
20 0 新規 戦場のメリークリスマス
21 22 ↑1 レトルト
22 0 新規 儀式の人
23 0 新規 ようかい体操第一
24 0 新規 栗御飯
25 38 ↑13 つわはす
26 13 ↓13 実況プレイpart1リンク
27 27 変わらず MMD艦これ
28 19 ↓9 VOCALOID新曲リンク
29 24 ↓5 ラブライブ!
30 0 新規 妖怪ウォッチ

2014年ニコニコ動画人気タグランキングを調べてみた

2014年ではどんなタグが人気だったか

ニコニコ動画人気タグランキングと言うサービスをやっている。週間、月間、半期、年間のそれぞれの期間のニコニコ動画における人気のあったタグを集計している。

集計期間は、1月1日から12月28日。動画のランキングから人気のあるタグを割り出した。

2014年と、2014年上期、2014年下期の人気タグランキングを計測したので、それを紹介する。 2013年のまとめは、こちら

また、サムネイルはそのタグの中でもっとも見られた動画をあらわしている。冬休みに見て見てはどうだろうか?

2014年人気タグランキング

詳しい結果は、こちらで見られる。

  • 艦これ関連のタグが上位に
  • MGS3がランキング入り
  • Minecraftはゆかりボイスの実況が人気
  • 野々村竜太郎元県議が13位にランクインw
  • クロエ・ルメール旋風
  • アブさん、栗御飯さん人気
  • アニメでは東京喰種が人気だった
今回順位 前回順位 増減 タグ
1 1 変わらず 実況プレイ動画
2 3 ↑1 MikuMikuDance
3 4 ↑1 ゆっくり実況プレイ
4 5 ↑ 1 真夏の夜の淫夢
5 8 ↑ 3 艦隊これくしょん
6 10 ↑4 艦これ
7 6 ↓1 もっと評価されるべき
8 7 ↓1 初音ミク
9 なし 新規 MGS3
10 12 ↑ 2 Minecraft
11 13 ↑ 2 音MAD
12 17 ↑ 5 神回
13 なし 新規 野々村竜太郎
14 なし 新規 お茶の間がパーフェクトフリーズ
15 26 ↑ 11 作業用BGM
16 なし 新規 第13回MMD杯本選
17 36 ↑ 19  アブ
18 24 ↑ 6 投稿者コメント
19 16 ↓3 実況プレイpart1リンク
20 なし 新規 Jスターズビクトリーバーサス
21 103 ↑ 82 【タグ編集はできません】
22 なし 新規 ボーイフレンド(カリ♂)
23 30 ↑ 7 レトルト
24 なし 新規 栗御飯
25 11 ↓14 VOCALOID新曲リンク
26 なし 新規 戦場のメリークリスマス
27 なし 新規 GUILTYGEAR
28 なし 新規 ようかい体操第一
29 442 ↑413 ラブライブ!
30 46 ↑16 MMD艦これ

新聞記者の成果主義

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2014/09/post-8eeb.html

市場の縮小に比べて新聞社が多すぎる問題

切込隊長のブログ面白かった。

まとめると、

  1. 既存の紙媒体での新聞は徐々に縮小していく。
  2. 他のメディアに新聞という事業を移していかざる得ない。
  3. 電子メディアが有望であるが、そのためにはDMP(データマネージメントプラットフォーム)事業をきちんとすべきだ。

という主張だ。確かに新聞社は徐々に紙ベースから電子ベースに軸足を移すかもしれない。切り込み隊長はその中で、

1)死ぬのは輪転機を回して印刷された新聞を配るというシステムというだけ。しっかりとした能力に裏付けられた新聞記者や、彼らの手による記事が死ぬわけではない。単純にメディアの問題。

という主張をしている。確かに記事を書く能力の必要がなくなることは無い。一方で、私が思ったのは、「新聞社」が紙ベースから電子ベースに移ったら、記者の評価(査定と呼び変えても良い)もそれに連れて変わっていくではないかということだ。

新聞記者の評価 特ダネ、特オチ以外はどんぶり勘定

電子新聞で特オチは無くなる

「特ダネ」や「特オチ」という言葉を聞いたことがあるだろうか?特ダネは、他の新聞社がまだ取り上げていない情報をすっぱ抜くこと、逆に特オチは、他の新聞社が「特ダネ」として取り上げているのに、自分たちはそのニュースを取り漏らすことだ。新聞記者は長いこと、特ダネを上げたか、あるいは特オチを作ったかで(社内で)評価されてきた。特に「特オチ」に関しては、他社が取り上げたのに自社はそれを取り上げなかったという点でずいぶんマイナス評価をされるようだ。

よくよく考えて見れば、特オチとは紙ベースの新聞だから起こることだ。印刷して1日に1-2回しか配れないという新聞の特性によって起こることだ。随時更新可能な電子新聞なら、特オチが起きづらい。電子新聞なら印刷する必要も、戸別に配る必要もないので、他社がその記事を公開しても、その一時間後に自社で情報を公開できる。つまり、特オチという概念がなくなる。そうすると特オチによって記者を評価しても意味がなくなる。

紙の新聞は、読者が何を読んでいるか分からない。

紙の新聞は、毎朝世帯ごとに配られる。新聞記者は、誰がどの記事を読んだか分からない。新聞社の誰がどの記事を読んだか分からない。つまり、新聞社が良い記事だと思っているものを読者がそう思って読んでいるか分からない。極端な言い方をすれば、特ダネだって新聞社が特ダネだと思っているかもしれないが、読者が特ダネだと思っているとは限らない。

つまり、まとめるなら、紙の新聞は読者がどの記事を読んだか知るすべはなく、そのため、記者の評価が主観的になりがちだった。その象徴が、読者が興味を持ったかどうかなど何も関係がない、特ダネ、特オチの過大評価だ。

電子の新聞は、読者の興味がわかる。

しかし、紙の新聞ではなく電子の新聞だとその様相は一変する。電子の新聞は次の特徴を持っている。

  1. 記事には一つ一つURLが付いていて、読者はその記事単位で読むことができる。
  2. 読者がどの記事を読んだか保存できるし、長期に渡って参照できる。また、興味を持ってSNSに口コミを広げたかもわかる。

実はこの2つによって、新聞社は、どの記者の記事がどの程度読まれたか、どの程度口コミをもたらしたかが分かるようになる。また、記事は記者単位で書かれるので、記事を書いた記者の評価も簡単だ。

新聞社は記者の実力を知る。

上に書いたように、紙の新聞はその特質上どの記事が読まれているか知りようがなかった。しかし電子の新聞になると、新聞社は、記者の次ような能力を知ることになる。

  1. PV-その記者はどのくらいページビューを稼ぐことができるか?
  2. 影響力-その記者の書く記事は、どのくらいSNS,Twitterで影響力を発揮できるか?
  3. 購買影響力、新聞記事には広告記事もある。例えば新聞紙上で、何かアイテムを紹介して、どのくらい購買に結びつくか?
  4. 継続PV-、新聞記事でも新しい記事だけでなく、公開して何年もたった記事をどのくらい読まれているか?
  5. 有料会員獲得力、現在の電子新聞は、無料会員と有料会員がいて、有料会員にならないと見られない記事がある。そのため、何人の人間を無料会員から有料会員に出来たかはひとつの指標になる。

上に書いた例は多分ほんの一例だ。読者の行動を全部とれることによって、新聞社は今まで知りようがなかった記事の価値、そしてそれを書く記者の価値を知ることができるようになる。

そしてそれは、記者の評価に使われるに様になるだろう。それが、新聞をどのように変えるかまだ分からない。でも、今までのような、特ダネ、特オチ、あとはどんぶり勘定の世界には戻れなくなるだろうと思っている。

実際、新聞記者の人にどうなのか聞いてみたい。